トヨタ「クラウン」誕生65周年記念車という名の販売テコ入れ

トヨタ

この情報は三栄書房刊ニューモデルマガジンX 3月号からのものです。

トヨタ「クラウン」の売れ行きが当初のメーカー目標を下回る状況が続いています。

現行「クラウン」がデビューした時に、トヨタ店へ行ったのですが、かなりの力の入れように驚きました。

それなのに現状で売れていないのは何が原因なのでしょうか?

割高感とインテリアの質感

情報によれば割高感とインテリアの質感が前世代と比べて劣っているため、買い控えられたり、他車へユーザーが流れているという分析をしているようです。

これまでの「クラウン」をあまり見ていないジーボにはわかりませんがこれまで「クラウン」に乗ってきた方や見てきた方にはよくわかるようですね。

特別仕様車

このような状況を改善するために2019年にはエレガントとスポーティーの2種類の特別仕様車が7月と10月に相次いで発売されました。

これによって多少状況は改善したようですが、スポーティー路線を好むユーザーにはまだ割高感を解消できずにいます。

そこで511日に各グレードが見直され、同時にRSグレードをベースにした特別仕様車が発売されます。

変更内容

変更内容は全グレードの改良点として内装の質感を高めるためにドアトリムとインパネ加飾をファブリック巻きから合皮に変更します。

標準装備のSDナビはスマホへの対応が図られ、DCM(車載通信機)もアップデートされます。

また、SグレードとRSグレードではパドルシフトとハイブリッド仕様に装備されていた前席シートヒーター、RSグレードに装着されていた電子制御サスペンションが省かれて価格が抑えられる見通しです。

また、エントリ価格を下げるために設定されてきたBグレードとRS-Bグレードは廃止されるのではないか?と予想されています。

特別仕様車となるRSリミテッドにはブラインドスポット警告、リアクロストラフィック警告、自動防眩ルームミラーなどの安全デバイスが装備されるほか、スマートエントリーが全ドア対応に変更され、更にトランクリッドクローザーが採用されて使い勝手が良くなります。

高い品格イメージを表現するためにシートには合皮とファブリックのコンビ表皮が採用されます。

更に前席シートヒーター、後席からも操作しやすい助手席シート肩口スイッチを追加し、SグレードのCパッケージ相当の装備となります。

この特別仕様車は割高感と内装の質感不足を理由に購入を見送っているユーザーを取り込むためのモデルですが、オモテ向きは「クラウン」誕生65周年記念車として発売されます。

また、20197月から販売されている特別仕様車のエレガンス・スタイルはエレガンス・スタイルⅡになります。

Sグレードベースのため前述のパドルシフトの廃止やインテリア細部の合皮化などが行われます。

この他、グレー内装が追加され、ブラック、こがね、グレーの3色から選択可能になります。

感想

15代目となる現行「クラウン」はニュルブルクリンクを走るなどスポーティーさを前面に打ち出して輸入車と真っ向勝負に出ましたが、あえなく玉砕といった印象です。

自動車評論家からはクルマとしては良いが、「クラウン」らしさは薄いと言われていました。

その理由は、いい悪いということではなく「クラウン」らしい乗り心地が無くなったこと、「クラウン」らしい豪華さを失ったインテリアになってしまったこと、それでいて価格が大幅に上昇したことです。

このような状況で前述のようになった訳ですが、前席シートヒーターや電子制御サスペンションなどが省かれたのは不満です。

今どきシートヒーターは標準で付いていて当然の装備だと思いますし、電子制御サスペンションを省くと乗り心地が悪くなるのではないかと思います。

それとも先代までの「クラウン」らしい乗り心地が戻ってくるのでしょうか?

そこまでチューニングして出てくるとは考えづらいですが。

トヨタは1台当たり原価の7倍から10倍の価格で販売していると言われています。

お客さんは納得して購入しているのでそれはそれで良いのですが…(嫌なら買わなければ良いのですから。)

これだけ儲けているのですから、機能を省くのではなくて「クラウン」らしい豪華さをアップして価格を抑えて欲しかったですねぇ。

トヨタ社長の言う「もっといいクルマ」をめざして開発された現行「クラウン」ですが、ユーザーにとってもっといい「クラウン」ではなかったことは確かですね。

トヨタに限らず、ここのところ日本のクルマメーカーは既存のユーザーの思いを切り捨て、自分達の都合の良いクルマ作りをしている気がしてなりません。

会社が存続するためには、利益率を上げてグローバルで売れるクルマを開発していく。

日本のユーザーにとって車幅が大きすぎて使いにくくてもガマンしてもらう。

そんなクルマを選びたくはないのですが、各メーカーとも同じような考え方なので選択のしようがないという印象です。

トヨタの社長はトヨタイムズのCMで「未来に選択肢を提供していく」と言っていますが、ジーボのような未来の少ない者の選択肢は残してもらえないのでしょうかねぇ。

悲しいかぎりです。

現行「クラウン」開発時には「徳川15代将軍にするな」(つまり、徳川15代将軍で江戸時代が終わったように15代目でクラウンが消滅することがないようにしようということ)と力を入れて開発されましたが、逆にあだとなってしまいそうですね。

輸入車と真っ向勝負する必要なんてなかったということですね。

そんなことクラウンユーザーは全く期待していなかった訳です。

これまでのクラウンユーザーを見捨てるつもりなら、もうクラウンはいらないと思います。

センチュリーを除いてトヨタブランドの最高峰はカムリで十分ですね。

輸入車との勝負はレクサスですれば良いのですから。

次期型クラウンにはFF化の話も出ているようですので、なおさらカムリで十分という気がします。

16代目のクラウンが誕生するかはそのうち行われるマイナーチェンジでどれだけこれまでのユーザーに寄り添うかにかかっていると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、またの機会にお会いしましょう。

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