
1月14日にJNCAPからホンダ「N-BOX」の予防安全評価結果が公開されました。
N-BOXは2017年に続いて2回目です。
スバル「フォレスター」の時と同様に試験項目の変わった点だけが評価されているようです。(JNCAPでスバル「フォレスター」の予防安全評価結果が公開されました。)
2017年と比較して変わっているのは、被害軽減ブレーキ[対歩行者(夜間)]、高機能前照灯、ペダル踏み間違い時加速抑制の3つです。
試験結果
メーカー | ホンダ |
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試験車等 | N-BOX / N-BOX カスタム |
グレード | N-BOX G・L Honda SENSING |
排気量 | 658cc |
被害軽減ブレーキ[対車両] | 32.0/32.0 |
被害軽減ブレーキ[対歩行者] | 72.6/80.0 |
車線逸脱抑制 | 16.0/16.0 |
後方視界情報 | 6.0/6.0 |
高機能前照灯 | 1.4/5.0 |
ペダル踏み間違い時加速抑制 | 1.2/2.0 |
ペダル踏み間違い時加速
高機能前照灯はその他2つに比べると安全性の向上への貢献は少ないので割愛します。
先にペダル踏み間違い時加速抑制についてですが、この試験は前方又は後方1メートル先にクルマに見立てた障害物を設置し、停止状態からアクセルを踏み衝突するかを評価するものです。
この試験でN-BOXは2点満点で1.2点という結果でした。
画像で確認したところでは、前進、後退ともアクセルを踏んだ時に、およそ時速4㎞でユルユルと進んでいき、衝突しました。
ホンダの方針としては完全停止はさせないというポリシーなんでしょうか?
止まってくれた方が安心なのですが。
被害軽減ブレーキ[対歩行者(夜間)]

次に被害軽減ブレーキ[対歩行者(夜間)]ですが、街灯ありの場合で40点満点中39.5点と好成績です。
しかし、時速50㎞の試験で3回中1回、自動ブレーキが作動せず衝突したという結果が出ています。
2回目は作動し、減速したが、衝突、3回目でようやく衝突回避できたという結果になっています。
これ以上の速度では対応できないのかと思えば、時速55㎞では2回実施して、ともに衝突を回避、時速60㎞では3回中1回は減速したが、衝突という結果で、あとの2回は衝突を回避できています。
なんとも不思議な結果ですね。
一方、街灯なしの場合は15点満点中10.5点という結果です。
正直ちょっと点数低いなという印象です。
もう少し成績は良いと思っていたのですが、意外です。
時速40㎞から時速50㎞までの試験は全て減速はしたものの、衝突回避はできませんでした。
時速55㎞、時速60㎞ではともに3回中1回が減速はしたものの、衝突回避はできず、2回は衝突を回避できたという結果になっています。
JNCAPにおける2019年の試験は現在、レクサスの3台、スバル「フォレスター」、ダイハツ「タント」の5台とN-BOXしか行われていません。
街灯なしの試験においては、レクサス3台が15点満点、スバル「フォレスター」は9.1点です。
N-BOXはその間に入ることになります。
つまりアイサイトVer3よりは成績は良かったということです。
これまでジーボは自動ブレーキの性能について1位はトヨタのセーフティーセンス、2位はボッシュ製ホンダセンシングだと思ってきました。
2位にニッサンやマツダのモービルアイ製チップを使ったシステムを推す人もいます。
マツダについてはWebで夜間歩行者と昼間自転車に対応していることを公開していますが、ニッサンは夜間も対応しているよとWebで公開しているだけで、夜間歩行者や昼間自転車に対応できているのか疑問です。
また、今のところニッサンやマツダの最新システムはJNCAPの試験を受けていない為、評価のしようがなく、判断できません。
なので、ホンダセンシングを2位にしていました。
しかし、N-BOXに搭載されている最新バージョンのホンダセンシングについての被害軽減ブレーキ[対歩行者(夜間)]街灯なしの結果を見ると、トヨタセーフティーセンスとホンダセンシングの差はかなり大きいと感じました。
これまでモービルアイ製システムは常に評価が高かったので、マツダの最新システムの方がホンダセンシングより良い成績を出せるかもしれませんね。
ただ、軽自動車に限って言えば、ホンダセンシングの性能がトップです。
ダイハツの新世代スマアシは全く歯が立ちません。
スズキは新型ハスラーで夜間歩行者に対応してきました。
しかし、自転車については昼間でも未サポートなのでホンダセンシングには及びません。
軽自動車で自動ブレーキを重視するなら、ホンダセンシングでしょう。
最後に
さて、2019年の試験を今後受ける可能性があるのはトヨタカローラ、マツダ3、ホンダN-WGNあたりでしょうか。
注目はマツダですね。
どのくらいトヨタセーフティセンスに近づけるのか楽しみです。
今後もJNCAPの試験結果公開から目が離せません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では、またの機会にお会いしましょう。
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