
10月15日にJNCAPからダイハツ「タント」の予防安全評価及び衝突安全評価の結果が公開されました。
注目は次世代スマアシの性能です。
どういった結果になったのか早速確認してみましょう。
メーカー | ダイハツ / スバル |
試験車等 | タント カスタム、タント / シフォン カスタム、シフォン |
グレード | タント カスタム X |
排気量 | 658cc |
被害軽減ブレーキ[対車両] | 31.6/32.0 |
被害軽減ブレーキ[対歩行者] | 11.4/80.0 |
車線逸脱抑制 | 16.0/16.0 |
後方視界情報 | 6.0/6.0 |
高機能前照灯 | 5.0/5.0 |
高機能前照灯 | 2.0/2.0 |
予防安全性能アセスメント結果
被害軽減ブレーキ(対歩行者)の成績が悪いですね。
これは夜間の歩行者試験を実施していないためです。
次世代スマアシでは夜間の歩行者には対応していないことから、試験を実施しなかったようです。
昼間の試験においても4回中2回で回避できず歩行者ダミーに衝突しており、昼間試験で半分程度の点数しか取れませんでした。
これでも4回中3回で回避できなかった1世代前のスマアシⅢよりは向上はしていますが、こうして見ると次世代スマアシの性能は思っていたほど性能向上していないという印象です。
これではホンダ軽自動車の自動ブレーキ性能にはとても対抗できません。
ちなみにその他の試験項目については衝突軽減ブレーキ(対車両)で満点に近い点数、その他の試験項目では満点を獲得していますが、全体の点数は対歩行者の成績の影響が大きく、低調な成績となっています。
この成績ならスマアシの開発はやめて、親会社のトヨタセーフティセンスをもらってきて搭載したほうが良いと思います。
衝突安全性能アセスメント結果
総合評価は80.2点で4つ星です。
4つ星は軽自動車では標準的な結果です。
ホンダ「N-BOX」は5つ星ですので、「N-BOX」に負けています。
側面衝突、後面衝突頸部保護性能試験ではレベル5の好成績でしたが、フルラップ前面衝突の運転席側、オフセット前面衝突の後席の成績が悪い結果となっています。
まとめ
予防安全、衝突安全ともに総じて軽自動車の現在の標準程度の成績と言えます。
ダイハツの最新車にしては物足りない結果と言わざるを得ません。
DNGA(ダイハツニューグローバルアーキテクチャ)プラットフォームは剛性を高めるために骨格を見直しているそうですが、安全性は従来通り、もしくは標準レベルの向上しか考えられなかったのではないでしょうか。
残念です。
DNGAプラットフォームはAセグメント、Bセグメントのコンパクトカーと共通化する(全てではない)ようなので、今後のトヨタ「パッソ」や「タンク」などの安全性が心配です。
骨格を見直しての安全性向上を期待しますが、簡単にはいかないでしょうから、せめて次世代スマアシの性能向上に努力してほしいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では、またの機会にお会いしましょう。
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