空飛ぶクルマ事業に消極的な国内クルマメーカー

4月上旬に住友商事がアメリカのベル・ヘリコプターと組んで大型ドローン事業に乗り出すと発表しました。
この大型ドローンは「空飛ぶクルマ」とも呼ばれています。
ベル社は既にウーバーやヤマトホールディングスとも提携しています。

日本車メーカー不在の大型ドローンビジネス

この「空飛ぶクルマ」事業に名乗りを上げている主な企業は以下の表の通りです。

住友商事&ベル・ヘリコプター
日本国内での観光や物流などあらゆる用途を研究。
ベル社の5人乗り試作機「ネクサス」を使用する。
ヤマトHD&ベル・ヘリコプター
アメリカでの物流にドローン使用を想定し協業。
ベル社が機体を、ヤマトが輸送用容器を研究開発する。
楽天
過疎地での商品配達にドローン使用を想定。2019年1月に埼玉県秩父市で3㎞飛行する実証実験を行った。
日本郵便
過疎地での郵便・物流事業にドローン使用を想定。
2018年に福島県で9㎞を飛行する実証実験を行った。
ボーイング
2017年にスタートアップ企業を買収し、2019年1月に無人・遠隔操作による試験飛行を成功させている。
アウディ&エアバス&イタルデザイン
乗員を乗せたカプセルが、空ではドローン、地上では走行プラットフォームと組み合わされる空飛ぶタクシーを開発中。
スカイドライブ(カーティベーター)
トヨタなどが出資する日本期待の空飛ぶクルマ企業。
昨年末屋外での試験飛行に成功。2019年8月下旬にはNECが無人の試作機の浮上実験に成功している。2023年の事業開始を見込む。
ウーバー&ベル・ヘリコプター等
空飛ぶタクシープロジェクトである「ウーバー・エア」を計画中。ベル以外にもエンプラエルやオーロラなどと提携。
テラフージア
折り畳み主翼を持つ飛行機型の空飛ぶクルマを開発。
2017年中国の吉利傘下に入り今年から市販化を見込む。
ロールス・ロイス
航空機エンジンの名門が空飛ぶタクシーに進出。ティルトロータータイプの試作機で2020年代前半の事業化を見込む。
アマゾン
2013年にドローンによる商品配達を表明、2016年には試験的な最初の配達を行ったが主に制度面から実現せず。
ボロコプター
妙な名前のドイツのベンチャー企業。マルチロータ型のホバータクシーで今年シンガポールでの試験飛行を実施予定。

このように「空飛ぶクルマ」事業に名乗りを上げている企業に日本のクルマメーカーが1社もありません。唯一、カーティベーターにはトヨタが協賛していますが、手厚い支援を行っている気配はありません。

上記でも記載していますが、8月下旬に日本電気(以下NEC)が空飛ぶクルマの機体管理機能や飛行特性を把握するために試作機を開発、我孫子事業場内に新設した実験場で浮上実験に成功しました。

もともとNECは経済産業省と国土交通省が設立した「空の移動革命に向けた官民協議会」に参画しており、日本発の空飛ぶクルマの開発活動団体であるカーティベーターと空飛ぶクルマの機体開発の支援などを進めてきたが、それが本格的に始動したという訳です。

試験機のサイズは全長約3.9m、全幅約3.7m、全高約1.3mで空飛ぶクルマに必要となる自律飛行やGPSを含む制御ソフトウェア、モータードライバなどを新たに開発し、搭載しているといいます。

本来ならば車体の開発などにトヨタが関わってきても良さそうなものですが、そうはなっていません。

期待できそうなのはスバルか?

日本のクルマメーカーで期待できそうなのはスバルです。
スバルはボーイング社の共同開発に参画し、787の主翼などを製造しています。
また、防衛省向けにヘリコプターも生産しています。
更に防衛省やJAXA向けに無人機の研究も行っているため、日本では空飛ぶクルマにもっとも近い存在と言えるかもしれません。

ホンダジェットを開発したホンダも有力な候補と言えます。

この2社を含む日本メーカーが二の足を踏んでいる最大の理由は技術的な面よりも精度面にあると言われています。空飛ぶクルマの話題は機体の話題など技術的な話題が先行しがちですが、実は安全基準や事業のルール作りといった法整備こそが重要でそれこそが空飛ぶクルマの核心という人もいるほどです。

まあ、今は自動運転やコネクテッドに集中していてそれどころではないということもありそうな気がしますが、先の先を見た研究も進めておかないと生き残れないと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、またの機会にお会いしましょう。

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