スバルがユーロNCAPを避けている理由とは?

JNCAP(自動車アセスメント)試験についてはご存知だと思いますが、欧州においては同様にユーロNCAPというのが行われていて、自動車の安全性を測る指標の一つになっています。
最新の試験結果を見ると、マツダ3やRAV4、カローラ(海外仕様)、レクサスUXなどが最高評価の五つ星を獲得しています。
これらのクルマは世界でも最高レベルの安全性を有していると認められたということになります。

そのユーロNCAPの試験結果を見直すと2018年、19年とスバル車の試験結果がなく、2017年に発売されたインプレッサまでさかのぼらないとスバルの試験結果にたどりつきません。
国内でアセスメントの結果を宣伝材料にしているスバルがなぜユーロNCAPを受験していないのでしょうか?
実はこれにもアイサイトVer4の開発遅れが関係していると言います。

世界のあちこちでアセスメント試験は行われていますが、中でもユーロNCAPは最も厳しく、難易度が高いシナリオがいち早く導入されています。
例えばJNCAPではまだ行われていない対自転車の自動ブレーキ試験もユーロNCAPでは実施されています。

対自転車の試験では対象物の横断スピードが速く、現状のアイサイトVer3のカメラ視野角では対応できないことからユーロNCAP試験を回避する理由になっているのでは?と言われています。
最新の衝突軽減ブレーキに使われているカメラは視野角が50度以上が主流となっていますが、アイサイトVer3の視野角は35度程度で横断スピードの速い対象物を検知できる範囲は狭いです。

スバルはヴィオニア(旧オートリブ)と開発している視野角の広いアイサイトVer4を早期に投入してユーロNCAPで五つ星を獲得する目論見でしたが、開発が遅れており、その計画は大きく狂いが出ています。

一方でユーロNCAPは年を重ねるごとにシナリオの難易度が上がっており、アイサイトVer4の導入が大幅に遅れた場合、搭載車が世に出た時には既にシナリオに対応できないという状況にもなりかねません。
アイサイトVer4の視野角は約65度ですが、将来ユーロNCAPのシナリオをクリアするためには、100度以上の視野角が必要になってくると思われます。
当然各社ともこのことを理解しており、今後視野角の広いカメラが競うように投入されていくでしょう。

スバルは視野角の狭さをカバーするためにステレオカメラに加えて広視野角の単眼カメラを搭載し、3眼カメラ構成にする構想を立てています。しかし、アイサイトVer4のステレオカメラの開発が完了しない事には単眼カメラの追加は不可能であり、実現の目途は立っていません。

アイサイトVer4の開発遅れによって次期レヴォーグの投入時期は当初の計画より半年ほど遅れると見られます。登場するのは早くて2020年末になりそうです。
いつまでもユーロNCAPを回避していては安全性をウリにしてきたスバルの評判が下がるというもの。
頑張ってくださいスバルさん。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、またの機会にお会いしましょう。

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