BMWやベンツに標準採用されているランフラットタイヤってどんなタイヤ?

ランフラットタイヤってどんなタイヤかご存知ですか?
以前CMで航空機のタイヤがランフラットだというのを見たことがあります。
簡単に言うとパンクしても走れるタイヤというイメージですが、
なぜ一般的にならないのでしょうか?

ランフラットタイヤとは

ランフラットタイヤとはタイヤがパンクして空気圧が0kg/㎠になっても、
80km/hで80km走れるタイヤのことを言います。

日本ではガソリンスタンドやタイヤ量販店などをそれほど走らずに探すことが出来ますが、
海外では場所によっては半径50km以内に町がなかったり、治安が悪いところもあり、
タイヤがパンクしたからといって気軽にクルマを止めることが出来ないこともあります。
ランフラットタイヤを履いていれば、タイヤがパンクしても、
そのまま走り続けることができるという訳です。

また、ほとんど使われることの無いスペアタイヤを搭載する必要がないので、
資源を無駄遣いせずにすみ、エコロジーの面でも有効です。
タイヤ1本と考えるとたいした資源には思えませんが、
1年間に数千万台のクルマが販売されていることを考えると、
それも大切な考え方と思えます。

構造は中子式とサイド補強式の二つに分かれる

ランフラットタイヤの構造について紹介しましょう。
ランフラットタイヤは大別して中子(なかこ)式とサイド補強式というのがあります。

中子式というのはホイールに中子と言われる車輪のようなものを組み込み、
その上にタイヤを装着します。
タイヤがパンクしても、ホイールに組まれている中子がタイヤの
つぶれを支えてくれる仕組みになっています。
ホイールに中子を組み込むだけなので、
普通のタイヤを装着できるのがメリットと言われていました。

ただし、低偏平に向かないという特徴があります。
偏平率40%、35%と薄くなると、中子を装着する隙間を取ることが出来ません。

それよりももっと重要な問題があります。
それはパンクすると中子がタイヤのつぶれを支えてくれるのですが、
中子はクッションを持たないので路面の振動がダイレクトにクルマに伝わり、
乗り心地が極端に悪くなります。
また、中子は80km/hで80km走る性能を持っていてもサスペンションの
ブッシュ類が振動に耐え切れずにちぎれてしまうというようなことが起きるようです。
というわけで現在はフェードアウト気味に中子式はつかわれなくなっています。

しかし、最近ブリヂストンや住友ゴムから樹脂の板をスポークのように使った
空気レスタイヤが試作されています。
これを中子式に応用するとまた脚光を浴びるかもしれません。

最近ではランフラットタイヤというとサイド補強式のことを指すようになっています。

これはタイヤのサイドウオール部に補強のゴムを足し、
空気圧が0になってもタイヤがつぶれないような仕組みになっています。
登場初期はタイヤのサイドウオールが硬すぎて、通常走行時の乗り心地が悪く、
評判は今一つでしたが、現在では乗り心地はかなり改善されています。

最新モデルは乗り心地が改善されたが、デメリットとしてパンク修理ができない点がある

最新モデルのメリットは懸案だった乗り心地が改善されたため、
通常のタイヤの乗り心地と比べて遜色ないくらい乗り心地が良くなっていることです。
また空気圧が0になっても操縦性が著しく悪化しないので安全性の面でも優れています。さらに、サイドカットといってタイヤの側面を損傷してパンクしてしまった場合でも損傷の程度にもよりますが、走行が可能です。

ただし、エアがなくなっても普通に走れてしまうため、
ランフラットタイヤには空気圧の低下を知らせるTPMS
(タイヤ・プレッシャー・モニタリング・システム)をセットで装着することに
なっています。
ランフラットタイヤ標準装着のクルマはマストで装着されています。

デメリットは基本的にはパンク修理が効かないことです。
パンクして空気圧0である程度距離を走行してしまうと、タイヤ交換が必要になります。
また、価格的に割高なこともデメリットと言えます。

最近ではトレッド裏に粘着性の強いゴムを塗ってパンクしても空気が漏れないようになっている「シールタイヤ」というタイヤも開発され、VWパサートなどに採用されています。サイドカットしてしまうと走行できなくなってしまいますが、簡易型のノーパンクタイヤとしてはリーズナブルなタイヤです。

ランフラットタイヤの日本車への普及

日本で最初にランフラットタイヤをTPMSと合わせて採用したのは、
1999年に発売された2人乗り軽EVのニッサン ハイパーミニです。
ランフラットタイヤの採用によって、スペアタイヤレスなどの軽量化を行っていました。

その後、2001年に登場した最終型の4代目ソアラにトヨタ車として
初めてランフラットタイヤがオプション設定されました。
これは2005年にソアラからレクサスSCに切り替わってもオプション設定は
引き継がれました。ほかのレクサス車であるLS、GS、ISなどもランフラットタイヤを採用しました。

その他、現行ニッサンGT-Rが量販ニッサン車初のランフラットタイヤ採用車としてデビュー以来、一貫してランフラットタイヤを装着しています。2010年モデルまではブリヂストン製とダンロップ製を選択可能でした。

まとめ

上で述べてきたように普通のタイヤと比べて高価であること、
パンク修理が基本できないことなどが一般的にならない要因ではないでしょうか?
上の話で資源の節約になるといった話もありましたが、
現状スペアタイヤを使用しているクルマはほとんどなくなってきていますし、
パンクしたら即廃棄なのはあまりエコとは思えませんね。
また、せまい日本ではさほど必要性がないタイヤのように感じました。

最後までお読みいただきありがとうございました。
では、またの機会にお会いしましょう。

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