皆さんこんにちは。ジーボです。今回は学校の絵本を3冊選んでみました。学校の絵本といっても色々です。先生が主役だったり、生徒だったり、時には学校周辺の人が主人公だったり。今回はそれぞれが主人公のお話を1冊づつ選びました。
おめでとうのさくらまんじゅう
最初のお話は2018年発行、西本鶏介さん作、野須あきさん絵の「おめでとうのさくらまんじゅう」です。
このお話の主人公はある学校の前で和菓子屋さんをしているしょうきちじいさんです。
しょうきちじいさんは店の前の小学校の入学式の日にはお店では決して売らないさくらまんじゅうをつくります。
入学してくる新しい一年生の子どもたちにプレゼントするために毎年作っているのです。
このさくらまんじゅうは病気で死んでしまったしょうきちじいさんの息子さんのたいちさんとの思い出の和菓子なのです。
このさくらまんじゅうを一年生にわたすときがいちばん元気がでます。
その日はまるでたいちさんが生きているかのように感じる日です。
悲しい思い出ばなし
このお話の全般はさくらまんじゅうを作り始めたきっかけについての思い出話です。
それは悲しいおはなしです。
けれども、しょうきちじいさんやおかみさんが悲しみを乗り越えてこられたのも、さくらまんじゅうがあるからこそだと思います。
ジーボはこの本を読んだ時、悲しさの中にも何かほっとする気持ちになりました。
実話ではありませんが、どこかでほんとうにありそうなお話で、しょうきちじいさんにはこれからもずっとさくらまんじゅうを作っていって欲しいと思いました。
こなものがっこう
続いてのお話はガラリと印象の違うお話です。2017年発行、塚本やすしさん作、絵の「こなものがっこう」です。
塚本さんと言えば以前紹介した
など、ナンセンスでおもしろいストーリーと絵が特徴的です。
今回はいったいどんなお話でしょうか?
裏表紙にはこむぎの穂からこむぎになってこなものがっこうに進むまでが書かれています。
こなものがっこうではせいとたちが色々な食べ物になるための勉強が行われます。
勉強が終わると文字通りふるいにかけられてふるいから落ちたものだけがこなものがっこうを卒業することができます。
がっこうの外では色々なお店やさんが卒業生がやってくるのを待っています。
という理屈ではよくわからないストーリーです。
子どもの好きな食べ物、お店やさんが満載
でも子どもたちにとっては大好きなたべものやお店やさんがたくさん出てきて見どころ満載でとても楽しく読める本になっていると思います。
お子さんに自分がこなものだったらどんなたべものになりたいか聞いてみるなどするとお子さんと楽しくコミュニケーションがとれると思います。
それにしても「こなもの」を主人公にしてがっこうで勉強するというアイデアはどこからわいてくるのでしょうね。
さすが1000冊以上も本を書いているだけあります。
感心してしまいます。
ネルソンせんせいがきえちゃった!
最後は2017年発行、ハリー・アラードさん文、ジェイムズ・マーシャルさん絵、もりうちすみこさん訳の「ネルソンせんせいがきえちゃった!」です。
ネルソンせんせいが担任の2ねん1くみはがっこうじゅうでいちばんおぎょうぎのわるいクラスです。
ネルソンせんせいがちゅういしてもせいとたちはぜんぜんききません。
なんとかしなくちゃと考えたネルソンせんせいは次の日からがっこうにきませんでした。
かわりにやってきたのはまじょのようにおそろしいヴィオラ・スワンプせんせいでした。
スワンプせんせいはせいとたちにようしゃなくべんきょうをさせました。
そして…
外見は第一印象を左右する
人は第一印象をその姿から判断するものです。
それはおとなであっても子どもであっても同じです。
2ねん1くみの生徒はもちろん、読者であるお子さんたちもその姿からスワンプせんせいがこわい人だと感じたことでしょう。
このお話は内容から考えて小学校低学年向けに作られたのだと思いますが、読んだ子どもたちのほとんどが授業中はしずかにしていようと思うのではないでしょうか?
でないと、スワンプせんせいのような怖いせんせいがやってくるかもしれないですから。
授業中落ち着きのない子にはおすすめの1冊です。
最後までお読みいただきありがとうございました。
では、またの機会にお会いしましょう。