絵本「はるにあえたよ」を紹介。原京子さん文、はたこうしろうさん絵。こぐまの好奇心。

皆さんこんにちは。ジーボです。今回のお話は2007年発行、原京子さん文、はたこうしろうさん絵の「はるにあえたよ」です。

あらすじ

この物語の主人公はマークとマータという双子の子熊です。二匹ははじめてのとうみんから目を覚ましました。まだ外へ出たことのない二匹は外に強い好奇心を持ちます。けれども外はまだ寒く、冬景色のままでした。それでも子熊たちのお父さんはもうすぐ春がやってくると言います。お父さん熊は絵をかいて春の景色がどんなものかを教えます。お母さん熊も春になれば森の仲間たちとも友達になれると言いました。二匹は早く春が見たくてたまらなくなり、次の日はるをさがしに外にでかけました。マークとマータは小川や葉っぱの下、石の下などをのぞいたりしました。けれども何も見つかりません。二匹は大声で春を呼んでみました。その声に答えたのは冬眠中のカエルでした。カエルはまだ春は来ていないというとさっさと引っ込んんでしまいました。諦めきれないマークとマータは木に登ってみたり、木の幹をたたいたり、枯れ草をかき分けて見たりしましたが、やっぱり何も見つかりませんでした。そのうち、二匹は木の上に上り、木をゆすって遊び始めました。夢中で遊んでいると、木にすんでいたやまねが地震と間違えて、ドアから顔を出しました。それは双子のやまね、マルとルルでした。マークとマータはやまねが春ではないかと思い、尋ねますが二匹のやまねは春はまだだと答えて、春が来たら遊んであげるから呼びに来てと言い、ドアを閉めました。春がまだ来ていないと感じ、がっかりする二匹。その時、丘の下の道の向こうから何かがやってくるのを見つけます。それは赤いマフラーに緑の洋服、黄色いリボンをした少女が歩いていました。二匹は春に間違いないと転げ落ちるように丘を駆け下りていきました。そして…

感想

こうした春を待ち望むお話はこれまでも何度か紹介しています。好奇心旺盛なマークとマータは春を生きている何かと勘違いします。おそらく多くの小さな子供たちもまた同じように春はどこかの誰かと思うことでしょう。「春が来る」という言葉をそのまま捉えれば人と間違えてもしかたがないことだと思います。作者はこの二匹の子熊を通して同じように好奇心旺盛な子供たちに春ってどんなものか伝えたかったのかもしれません。あるいは単に春がやってくる喜びを伝えたかったのでしょうか?お話の終盤に登場する少女は春がどんなものかを分かりにくくしているかも知れません。しかし、小さなお子さんにはこういったお話のほうが、夢があって良いように思います。正確に伝えることは重要なことですが、絵本のようなファンタジーの世界にはあまり必要ないかもしれませんね。やがて大きくなれば正しい意味を理解できるようになるでしょうから。

この物語の前半は冬の風景をモノクロの絵で表現しています。ところが少女が現れると突然色が付きはじめます。やがて少女の周りの風景も木の芽が出たり、花が咲いたりして、まるで少女が春そのもののような感じです。また、お話の最後には大きな桜の木が満開の花を咲かせて描かれ、春の訪れを温かい絵で表現しています。現実世界においてももうすぐ春がやってきそうです。先日の大雪のなごりがあちこちに残っていますが、日に日に暖かくなっているのを感じます。こういった時期にこの本のようなお話をお子さんに読み聞かせるのは季節を感じてもらうのにとても良いと思います。ぜひ読んで見てください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

では、またの機会にお会いしましょう。

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