皆さんこんにちは。ジーボです。
今回のお話は1984年発行、渡辺節子さん文、二俣英五郎さん絵の「だいこんどのむかし」です。このお話は山形の民話です。
あらすじ
むかしある村で かぶなどいろいろなやさいのたねをたくさんまきました。
ところがどうしたことかひとつもめが出ません。
村人たちはまい日はたけを見てしんぱいしていると、たった一つだけだいこんが めを出しました。
村人たちは大よろこび。
一つでもよかったよかったとだいじに村じゅうで水をやり、こやしをやっておせわをしました。
するとこのだいこんは大きく大きくそだち、村じゅうでたべてもだいじょうぶなくらい大きくなりました。
どうやってたべるかをいいあっているうちにあきもおわりになり、いよいよだいこんをぬくことになりました。
村じゅうでてわけしてふといなわをつくり、男たちも、女たちもなわにとりついて、「せーや、せーや」とひっぱりました。
けれどもだいこんはびくともしません。
そこでけんぶつのじいさまやばあさまたち、男の子も女の子もみんななわにとりついてちからをあわせてぬこうとしたところ、いきなりかみなりさまがごろごろとすばらしい音をたてました。
「ゆきがふるまえのゆきおろしさまだ。」
「ことしはふゆがはやいのう。」
「ふゆじたくもしないと。」
みんななわをひく手をとめてさわいでいました。
するとこのだいこんがめそめそとなきだしました。
わけをきいてみると、ゆきおろしさまをだいこんおろしさまとまちがえてじぶんがおろされるとおもったからでした。
村人たちはものいうだいこんをたべてはいけないと、だいじにすることにしました。
それからというものあきのあらしにもふゆのふぶきにもあわず、村はおだやかになりました。
なつはだいこんのすずしいかげで子どもたちがあそび、村はほんとうにらくになりました。
ところがこのだいこんはすごい大めしぐらいで、まい日たくさんのこやしをやらないとしおれてしまいます。
村人たちはせっせとこやしをはこんでいましたが、だんだんとめんどうになってきました。
そのうちだいこんがただのむだめしぐいにおもえてきて、とうとうあるとき
「くっちゃねくっちゃねでなんのやくにもたたね。
やくたたずはくわしておかれんから出ていってくれ。」
とだいこんにいいました。
だいこんはにがいかおをしましたが、なにもいわずに出ていきました。
そして…
感想
初めて読んだお話でした。
日本の昔話では動物がしゃべるお話はよくありますが、野菜がしゃべるというお話は聞いたことがありませんでした。
今では普通に絵本ではあることですが、民話が作られた当時は相当画期的なことだったのではないでしょうか?。
お話はおもしろいそして変わったお話ですね。
大根の影響でほかの野菜たちはどうなっていたのでしょうか?
大根はかなりの養分を必要としているようですので、全くできなかったのでは?
と心配してしまいます。
そして大根はどこへ行ってしまったのでしょうか?
大飯食いなのでどこでも持て余してしまい、結局はかれてしまったかもしれないですね。
では、またの機会にお会いしましょう。